【用語解説】「ドメイン移管」「DNSの切替」とは?
クラップクリエイトの伊藤です。
この記事では、サーバ・ドメイン関係で頻出する「ドメイン移管」と「DNSの切り替え」について解説します。
ドメインやサーバについてよくわからない方は、まずこちらの記事をご覧ください。
ドメイン移管について
ドメイン移管とは、ドメインの契約をしている事業者を変更することを指します。いわゆるドメインのお引越し作業です。
ドメイン移管の流れ
1)移管したいドメインが移管できるか確認
実は、JPドメイン以外は登録してから60日未満のドメインや、ロックがかかっているドメイン等は移管できません。
Whoisで検索し、ドメインの状況を確認して判断します。
- Creation Dateの項目が60日未満の場合は60日経過するのを待ってから移管申請を開始
- clientTransferProhibitedとなっているものはロックされているため移管申請が不可
この場合は、現在契約している事業者へ移管ロックを解除をしてもらうように依頼します。 - 有効期限が間近のドメインは移管申請が不可
猶予期間は事業者によって異なるため、Webサイト等で確認します。
2)JPドメイン以外Auth Codeという認証コードを取得
ドメインを移管するには、認証コードが必要になります。認証コードを使用するのに、Whoisに登録されているメールアドレスが必要になります。認証コードを取得する前に必ず受信できるか確認しましょう。
認証コードの取得は、契約している事業者に依頼します。
3)移管申請
Auth Codeが準備できたら、新事業者に移管申請します。
移管申請はたいていの場合、事業者のWebサイトから行います。申請後、承認依頼のメールがくるので、メールの手続きのとおり承認作業を行います。
申請が完了すると、新事業者が現事業者にドメイン移管の旨を連絡してくれます。現事業者から、ドメイン管理者に対して「新事業者から連絡がありましたが、本当に移管しますか?」といった確認メールが届きます。この内容を承認することで、新事業者へのドメイン移管が承認されます。
4)移管完了
ドメイン移管は、おおよそ2週間程度で完了します。しかし、事業者やドメインの種類によっては手続きが異なります。少し面倒ではありますが、事前に新事業者と旧事業者に流れを確認しておくとスムーズです。
ドメイン移管の注意点
一般的な事業者であれば、移管前のDNSの設定をそのまま引き継ぐことができます。
そのため、移管したらDNSサーバの設定を変える作業は発生しません。
しかし、中には設定を引き継げない事業者もあるため、事前に確認することをお勧めします。
引き継げない場合、DNSの設定を行わないとWebサイトが閲覧できなくなります。
DNSの切り替えについて
DNSの切り替えとは、サーバに紐付いているドメインの情報を変更する作業です。
・サーバはそのままで、ドメインをAからBに変更する場合
・サーバを移転する場合
に発生します。
サーバ移転の流れ
ここでは、サーバ移転の流れについて、簡単にご説明します。
1)サーバの契約について
あらかじめ、新旧サーバは両方とも契約中の状態にしておいてください。
新サーバの契約はもちろん、切り替え後もしばらく旧サーバは必要になります。(最低2週間は新旧サーバの契約が被るようにしてください。)
2)新サーバにデータをアップする
新サーバに必要なデータをアップロードしてください。
Webサイトリニューアルであれば、新サーバに新しいWebサイトのデータが構築されている状態、サーバ移転のみであれば、旧サーバからWebサイトのデータをダウンロードし、新サーバにアップロードします。
3)ドメイン移管・DNS切り替え
DNSの切り替えを行い、ドメインを旧サーバから新サーバに向けます。
DNSサーバのあるコントロールパネルから切り替えます。
少々専門知識が必要となるため、エンジニアに依頼するとスムーズです。
また、サーバの契約によっては、ドメイン移管も必須で行わなければならないため、注意が必要です。
4)メールサーバの設定追加
メールサーバも使用している場合は、以下の作業が必要です。
- 使用しているメールアドレスを新サーバに追加する
- 新サーバのメールを受信できるようにメーラーの設定を追加しておく(旧サーバの設定もしばらく残しておく)
5)浸透期間
ドメイン=新サーバということが浸透するまで、2日間ほどかかります。
この間はアクセスした時に「新サーバ」のWebサイトが表示される人もいれば、「旧サーバ」のWebサイトが表示される人もいます。
そのため、最低1週間程度は両方のサーバを契約した状態にしておく必要があります。
6)旧サーバ解約
浸透が完全に終わったタイミングで旧サーバを解約します。
開業したけれど「まだ何も決まってない・・・」「何をどう依頼していいかわからない」という状態でも構いません。
守秘義務契約の関係上、公開していない案件が多数ございますのでぜひお気軽にお問い合わせください。